Mendeleyの論文ファイルを複数のPCで同期する方法

論文管理にはMendeleyとSugarSyncを使って、自宅PCやタブレットなど複数のデバイスで同期出来る体制を築いていました。
しかし、SugarSyncの無料トライアル版が終了となり、すべて有料版に移行するとのことだったので、これを機に別のオンラインストレージに論文ファイルを預けることにしました。

そもそも数あるオンラインストレージの中からSugarSyncを使ってた理由は、移動できないファイル(Mendeley上の論文情報)を同期出来るからでした。
他のオンラインストレージは大抵、同期したいファイルを専用のフォルダにぶちこむ必要があるので、Mendeleyとは相性が悪い…と思ってました。

しかし調べてみると、どうやら”シンボリックリンク”というものを使えば他のオンラインストレージでも論文情報が同期できるということを知りました。
要はショートカットみたいなもので、オンラインストレージのフォルダ内に論文情報ファイルのコピーを作るのです。

方法はこちらのブログを参考にしました↓
http://azcog.blog.shinobi.jp/%E3%81%8C%E3%81%A3%E3%81%A4%E3%82%8A/mendeley%E3%81%A8%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%93%E5%90%8C%E6%9C%9F

まだ全部移行できていませんが、問題なさそうです。
ただ、結構重複するファイルが発生しているのが面倒くさいです。以下の方法で、効率よく統合できます。

[論文の整理]Mendeley Desktopで重複している文献を統合する方法
http://tieki83.blog106.fc2.com/blog-entry-110.html

デフォルトで備わっているとは知りませんでした。

追記(4月13日)
一度、論文情報の引き継ぎがうまくいきませんでしたが、もう一度やり直したらなんとか9割方上手く行きました。

注意点としては、

・Copyインストール後、移行元・移行先ともにCopyからログアウトしておく。
・移行元のPCの論文ファイルは移動しない。Mendeley Desktopフォルダと同様にシンボリックリンクを作成する。
シンボリックリンク作成後、移行元のMendeleyが変になってないか確認。
・移行先のPCに、論文ファイルとMendeley Desktopを外付けハードなどを使い手動でコピペする。論文ファイルはCopyフォルダ内でもいいが、Mendeley Desktopは移行先PCにもともとあるMendeley Desktopに上書きする。
シンボリックリンク作成後、移行先PCのMendeleyの確認。
・移行元でCopyにログイン。すべてのファイルがCopyにアップロードされるのを待つ。
・アップロードを確認したら、移行先PCでもCopyにログイン。同期されるのを待つ。

これで大体うまくいくはずです。

学生虫屋はJALカードnaviを作ろう!

先月末で博士前期課程を修了して、とりあえずフリーターみたいな生活を送ってます。
それに伴って、JALカードも学生カードから普通カードになってしまいました。
大学一回生の春休みから5年間使い続けましたが、これのお陰で大変有意義な虫屋ライフを送れました。学生特典も色々と消えてしまったので、なんだか寂しいです。


最近はLCCが普及したお陰で、北海道や八重山なんて遠隔地へ行くときですら非常に安価な航空券を手にすることができます。
とはいえ、北日本で言えば新千歳と仙台、南西諸島では那覇宮古と石垣くらいしか就航していません。それ以外のメジャー〜ややマイナーな採集地へ安く行こうと思えば、やはり高速バスやフェリーなんかに頼らなければなりません。

一方で、そういった採集地の多くは空港があり、JALの定期便が就航しています(例:釧路、青森、隠岐屋久島、奄美大島など)。
時間は無いけどお金はある社会人虫屋の方々にはむしろこっちの方が慣れ親しみのあるものですが、金の無い学生虫屋にとってはイケてる感じの女子大生が参加する飲み会ぐらい縁のないものです。

時間に余裕のある学生にとって優先すべきは値段>>>移動時間なので、基本的には高速バスやフェリーに頼ればいいのですが、そうはいかない時期も多々あります。
特に顕著なのが6〜7月です。この時期は連休が少なく、講義も終盤で一回の欠席が死に繋がりかねないことがあるため、そんなに時間的余裕はありません。
そういった時はなけなしのお金(あるいは単位)を叩いて遠征に行くわけですが、出来ることなら安くて速くて楽な旅にしたいものです。


そんな学生虫屋にとって救世主となるのが、JALカードです。

そもそもJALカードとは何かご存知ない方もいらっしゃるかもしれません。
簡単に言うと、クレジット機能を備えたJALのポイント(マイル)カードです(クレジット機能がないカードもあります)。
そして、いくつかあるJALカードのうち、学生のみが作れるのがJALカードnaviです。
普通カードと違い、年会費が無料とか色々とアドバンテージがある時点でなかなかお得なのですが、真の恩恵は「国内線特典航空券」を交換する際に得られます。


特典航空券とは、貯まったマイルと交換して得られる航空券のことです。
通常は、最低12,000マイルで国内線の2区間分の航空券(※往復で無くても可能)と交換出来ますが、冬から梅雨入りまでのオフシーズンはJALカード割引やディスカウントマイルなどを使ってもう少し安く交換できます。

例えば、7月上旬の屋久島に大阪(伊丹)から直行便で行こうとします。
普通は、先得割引を使っても往復で54,800円ほどかかります。高いですね。ちなみに最も安く行こうと思えば、LCCとフェリーを乗り継げば往復2万弱くらいで行けると思います。

では、マイルを使って特典航空券で行く場合はどうでしょうか?
残念ながら普通はこの期間に使える割引が無いので、通常の15,000マイルでの交換となります。
それでも、普通に買った航空券と比較すれば実に1マイルあたり約3.7円の還元率となります。
ただ、時間と快適性を考慮せずにLCC+フェリーと比較すれば、約1.3円/マイルになってしまいます。これではあまり旨味がありませんね。

ところがです。実はJALカードnavi会員限定の割引サービスがあります。
このサービスは国内の2区間分の航空券がなんと6,000マイルで交換出来てしまいます!しかも、他のサービスよりも適用期間が多いのが特徴で、年末年始、GW、夏休み(7月中旬〜8月末)以外は全て使えます。
上記の例にこのサービスを適用した場合、約9.1円/マイルという非常に高い還元率になります。
LCC+フェリーと比較しても約3.3円/マイルになるので、かなりお得なことがわかります。

で、肝心の6,000マイルですが、具体的にはどうやったらそこまで貯まるでしょうか。
単純にショッピングマイルだけで考えたら、100円で1マイルなので600,000円のお買い物で貯まります。
こうやって聞くとなかなか果てしないような気がしますが、1ヶ月に使うお金の5万円をJALカードで払えば1年で貯まります。
公共料金や通信費諸々など必要経費を全部カード払いにしてしまえば、労せず勝手にマイルが貯まります。


ということで、JALカードnaviを作ればマイナー路線の往復航空券が年に一度タダ同然で手に入ります。

大学生であればクレジットカードの0〜2枚ほど持っていると思いますが、是非とも入学してから早い段階でJALカードを作ることをおすすめします。
そして、中の人とリアルで知り合いの人はご紹介プログラムを通して作りましょう。お互い最低500マイル手に入ります。うれしい。

11月22-23日は甲虫学会の全国大会に参加してきました。
今回も発表はせずに聴衆として参加してきただけですが、色々と有益な情報を収集出来て参加した価値はありました。

発表では、公開シンポジウムと水生甲虫の話2本が面白かったです。
Spercheidaeはカンボジアで採っていたので、帰ったら詳しく見てみようと思います(写真見るまでコガネムシかゴミダマかと思ってた)

小集会はゴミムシ分科会に参加しました。大峰の話や一人一話など。
こないだ本島で採った変なゴミムシがおそらくニューとのことで心躍りました。
コガシラミズムシといい、やっぱまだまだ南西諸島は変な甲虫おりますな。
来年と言わずに今年中にもう一度南西諸島行きたくなってきました。

ちなみに来年は北九州での開催とのことです。他にも色々な学会が九州被りなのでちょっと残念。

最新号のさやばねNSに載っていたのですが、沖縄県国頭村安田地区にて「ふるさと安田区の環境を守り育てる規則」という採集規制が2014年4月1日付けで施行されていたそうです。

「希少生物守ろう 国頭村 安田区、独自に規則」琉球新報
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-222825-storytopic-5.html

本条例では、天然記念物・国内希少野生動植物種は勿論、国・県のレッドリストに選定されている絶滅危惧種に加えて文化的価値から安田区長が別に定めるものが対象種となっています。えらい範囲が広いですね。
これらの対象種は、国頭村安田地区(照首山東麓や普久川ダムなど)にて採集が禁止されているので、皆様注意しましょう。


日本産へきさごにーさんの末っ子、ワタナベヒラナガゴミムシHexagonia watanabei Morita et Toyoda, 2002(与那国島産)
今のところ南西諸島特産種で、沖縄本島石垣島西表島、そして与那国島で得られている…と思ったら、なんと種子島でも採れていたのを後で知りました(大坪 2013)。
意外と広く分布しているようなので、こうなると奄美群島、九州本土、台湾あたりでも出てくるのではないかと考えています。


ワタナベへきさごにーさんはこういった湿地に生育している大型のカヤツリグサ科植物(オオアブラガヤScirpus ternatanus?)をぺりぺり捲ると採れます。
他にはツルアダンとアダンでも採れています。でもツルアダンは高いところにあったりするし、アダンはチャイロへきさごにーさんの方が多いので湿地推奨です。ハブには気をつけてね!

[引用文献]
大坪修一, 2013. 種子島で採集観察した昆虫2 甲虫(2002年4月〜2007年8月). SATSUMA, 149:1-50.